後ろを振り返っても、誰も追いかけてはこなかった。 私は家まで走った。 ハァ、ハァ、ハァ…… 玄関ドアに飛び込んで、へたり込んだ。 よかった。 無事に帰れた…… 肩で息をしながら、流れ落ちる汗をぬぐった。 全力疾走した動悸と、追いかけられた恐怖とで、 心臓はバクバクと大きく鳴り続けていた。