私と凛子の話を聞いていたらしい航君が、私を見た。


「本当に平気か?」


「うん!」


笑顔でうなずくと、航君もうなずき返してくれた。


そして、片岡君に声をかけた。


「じゃ、行くか」


「……ああ」



航君と片岡君はバスケ部に出るようだった。


「じゃあね!」


私はみんなに手を振って、一人昇降口へ向かった。