うわー、めちゃくちゃ恥ずかしい! しかも凛子は、すれ違いざま意味ありげに目配せしてきた。 うーっ、凛子、ひとの気も知らないで、楽しんでるっ! 当の私は、校内でも1、2を争うイケメンに密着されて心臓がバクバクいってるっていうのに! 片岡君はその格好のまま、渡り廊下脇の階段を1階へと下りていった。 ひとけのない特別教室棟の1階に下りると、やっと片岡君は私の肩から腕をはずしてくれた。