それだけ言うと、片岡君は廊下にいた何人かのクラスメートを教室に呼び込み、扉をぴしゃんと閉めた。 教室内は、朝のいつものざわめきはなく、 いつのまにか、みんな聞き耳を立ててたみたい。 扉を閉めた片岡君を、クラスのみんなが注目していた。 クラス中の視線を受け止めた片岡君は、ニカッと笑ってみせた。 「んだよ、そんなに俺っていい男ー?」 片岡君の軽口にあちこちで笑いが起きた。 教室はまた、いつもどおりのざわめきを取り戻した。