「いたずらだって?」
「うん。
なんか、私のメアドがネットにさらされたらしくって」
自分でもそれがどういうことなのかいまいちわからずに言うと、航君が説明してくれた。
「昨日の夜、将吾の選挙用ケータイサイトの掲示板に、歩美の名前とメアドを書いた奴がいるんだ。
さらに、リンクが貼ってあって、歩美の顔写真を使った合成写真もアップされてた。
俺が気づいたのが夜9時前で、すぐに対処したけどすでに見た奴らがいたみたいだな。
それでいたずらメールが歩美のところに送られたってわけ」
「なのそれっ!
誰のしわざなの?」
凛子が怒りもあらわにそう言うと、航君は残念そうに首を振った。


