「そんな所?」
「じゃ、美桜と桜庭って…」
「前から顔見知り。でも二人共気付いてねぇよ。」
「そ、そっか…」


大翔は女からモテる。
でも、一度も付き合ったり抱いたりキスしたり…そんな事しなかったし、大翔なんて名前女子が呼んだらハンパなく切れる。
でも、美桜さんにだけは下の名前を呼ばせるなんて…意外。
そんなに本気なんだなぁ…って思う。


「あの…」
「ん?」
「もし、よかったら…」
「…」
「連絡先…」
「…あ、良いよ」
「え…」


俺は携帯を取り出して麗奈ちゃんに向けた。


きっと甘く見すぎた。
絶対惚れない確信はあった。

けど…