「ひかない…」


そう言うと、いきなり自分のネクタイをほどいて上半身裸になった。

腹筋が割れて腕は筋肉の着き方がカッコ良かった。


「俺がこんなんでも…か?」


そう言ってどこか悲しげな心配するような顔をしたまま後ろを向いた。


「…」


その背中に刻まれてるのは、深く深く、そして痛々しく、それでもどこにも存在しないカッコ良すぎる男を演じる大翔の姿。

お父さんと同じ龍、花弁、虎…その他にも大翔の背中にくっきりと焼き付いている入れ墨。
その入れ墨は首の辺りから腰の部分まできっちり刻まれていた。


「…ひくよな?普通…ハハ…」