だって、今朝。
平日、学校。
この人、担任。


「大翔!?ゴメン!!大翔!!」


私の呼び掛けにも応答しない大翔。
流石にヤバい。


「大翔〜ひ、ろと〜」


全く反応なし。
ヤバいよ…泣きたいよ…


「…ふぃろと…っ」


もうダメ。
私は涙が出てきた。
だって、こんなに呼んで全く反応しないんだもん。
死んじゃったらどうすんの?


「美桜…」


私の名前を呼んだ大翔に顔を向けたと同時に手を引っ張られた。


ーチュッ


天王寺 美桜。
産まれて初めてキスを体験しました。


「…しょっぱ。」
「大翔〜!!」
「泣き虫。お前のキックなんかで死なないし、気絶すらしねぇよ。俺は執事だぞ?なめんじゃねぇよ。」