今日は、4月8日。

高校生になる日。
学校の門の前まで来ると、親と一緒に登校をする同い年の子。


「…親…」


私が幼い頃、父も母も交通事故で他界。
それからは、お祖母ちゃんの家で過ごしていた。


「クラス…」


私が一人で歩いていると、私を抜かす一人の女の子がいた。
ストレート過ぎる黒髪に色白くて、誰が見ても可愛い子。


「遠藤」
「はい」
「帰って」
「ですが…」
「お願い」


私は、彼女に見とれていると、遠藤と言われていた男が近付いてきた。


「先程から美桜お嬢様に興味があるのか解りませんが、視線を感じます。」