「知っててやってるんでしょ?」
「…」


俺の眼鏡を京さんの用にかけた。


「実希って…変態なんだけどなぁ…」


耳元で囁く実希はニヤニヤしながら俺の首に手を回してきた。


「実希…やめ…」
「誘ったの勇くんだよ?」


さっきに増して上目遣いの実希。


「…」
「勇くん…」


そう言うと、抱き着いてきた。


「他の子にそんな事しちゃ駄目だからね?」
「しない」
「勇くん…好き」


意外に素直だった実希に瞬殺された俺であった。