『…大翔…ふぃろと〜』
「美桜…?」
『帰ってきてよ!ねぇ〜!』


泣き叫ぶ美桜の声が俺の自室に響き渡る。


「…美桜しゃん…好きだよ?」
『嫌だ』
「…」
『好きじゃ嫌だ!』
「…愛してる…」
『…大翔…ごめんなさい…もう一度だけ、大翔の傍にいたいの…!!』


嬉しいはずの言葉。
でも、受け入れる事が出来ないんだ。
好きでも愛してても、美桜を苦しませる事しか出来ない俺が許せないんだ。


「美桜しゃん…美桜しゃんを苦しませたくない。だから…俺がまともな人間になるまで…俺が美桜を幸せにできるって自分で思えるまで待ってて。」