俺の背中を擦る連翔。
部屋の中では時計の針が動く音しかしていない。


「落ち着いたか?」
「…」
「なぁ…」
「…」


俺は、連翔を無視して十和さんのもとに向かった。


「十和さん…俺…振られました。」
「…」


十和さんと美海さんは俺を見てソファーに座るように言った


「…まだ好きか?」
「はい」
「結婚したいか?」
「はい」
「なら、仕事についてこい。」


十和さんは俺の手を握った。


「大丈夫…。諦めるな」
「十和?」
「あ?」
「十和も似たような感じね!」


そう言った美海さんは俺と十和さんの顔を交互にみた。