「美桜を探しに行け!」


十和さんは執事の人達に命令を出した。


「…美桜ちゃん…」


確かに部屋を見渡すと全て写真には美桜独りで写っていてもそれは執事ばかり。
俺はてっきり慣れているんだという考えだったのかもしれない。
けど、ホントは慣れてるわけじゃない。
我慢してるんだ。


「大翔くんのお陰なの。私や十和の前で笑ったのは。まだ大翔くんと会ってなかった頃は、私達の前じゃ笑ってくれなかった。でも執事の前では笑ってた。」


いつも独りで家族の温もりすら知らない美桜は俺と居る事で救われていたのかもしれない。