花火大会から3日が経った。


「ん〜…」

私のベッドで寝返りを打つ大翔のホッペを突っついた。


「ん〜!!」
「おはよう、大翔」
「はよ…」


ガバッっと起きた大翔に抱きついた。
そうすると髪を触ってくれる。


ーコンコン

「はい」
「大翔くん」


ドアの向こうからお父様の声がすると大翔はベッドから降りて部屋を出ていった。


ー着信:在田 麗奈


麗奈から朝早く電話が鳴った。


「もし『もしもしじゃないよ!』


電話口で叫ぶ麗奈はただ事じゃないような感じだった。


『あんた、桜庭が二日後にアメリカ行く事知ってんの?しかも、うちらが大学生になるまで帰ってこれないんだって!下手したらそれ以上だよ?』