「はい…先行ってて」


俺は美桜達を置いて十和さんの方に向かった。


「ごめんね…実は、出発する日が決まってね。美桜には、言ったのか?」
「…いえ」
「そうか…残り5日だ。早く言っといた方が…」
「はい、今日話そうかと…」
「そうか、ちゃんとな。楽しんでこい。」


俺は、十和さんにお辞儀をして玄関に向かった。


「大翔!!」
「…美桜」
「待った!!」


笑顔で俺の手を取る美桜。
こんなにも愛しい存在がこの世にいるのかと疑問に思う。