「別に…楽しいけど」


いつもなら“美桜しゃん、楽しいね”とか笑っていってくるのに…なんて思ったりする。
アイスコーヒーをゆっくり飲んでいる大翔。
正直、大翔の無表情は私にとっちゃ耐えられなかったりする。
だからかもしれない、勝手に足が出口に向かったのは。


「美桜!!」


大翔の呼ぶ声なんか気にしないで走り続けた私は、勿論体力が無いために息切れが半端なかった。

遊園地を出た私は、遠藤の携帯に電話を掛けた。