かなりの上目遣いを強調しながら、左手の人差し指で眼鏡を軽く上に上げた。


「…親公認ですし…美桜様は知らないと思いますが…」


私の頭に手を乗っけて優しい口調で…


「お嬢様は、僕の将来のお嫁さんですよ?」

「え…」

「勿論、言われたから結婚するわけじゃないですよ?僕自身が君を好きだと思ってるから。」


桜庭の言ってる事に関しては、偽りのない嬉しさを感じるが、上目遣いの俺様的行動に苛立ちを多少感じる。


「ま、そう言う事」


口調がいきなり先生口調に変わる桜庭。


桜庭…

何個の性格を…口説き方を知っている?