「ご希望します…」

「…ただでは教えませんよ?勿論。」

「え…」

「…俺が教えてやるんだから次のテストどんなに難しくても満点だからな」


桜庭は私の顔を見て、真顔でそう言った。

そんな真顔にドキドキしてしまう。


「分かった…ねぇ、桜庭?」

「ん?」

「満点採ったら…遊園地連れてって?」


桜庭は一瞬驚いた顔をした。


「…行った事ないんだ」


親は昔から海外もしくは、家から相当離れた場所にいる。

その為遊びに行けないし、一緒に行って楽しめそうな人とかいないから…。


「…いいけど」

「ホント!?」

「…うん」