「…小澤さんっ。」 結城くんに、急に呼び止められた。 「?」 「千秋には…あまり近づかないほうがいい。」 「え?」 会長に近づくなって…どういう意味? 不思議に思っていると、結城くんはいきなり顔を背けて、 「いや…なんでもないよ。」 とだけ言った。 わたしは生徒会室から出ると、重い足取りで、北棟にあるここから南棟の教室へと向かった。 教室まで行く間、誰かにペン借りなきゃなと思った。