ドンッ わたしは無意識に会長を押し飛ばしていた。 唇に…生まれて初めて残った妙な違和感。 それが…すごく嫌で、拳で唇を擦った。 「バ、バカにしないでっ!…会長のバカ!変態!」 座り込んだ会長にそう言い放つと、わたしは鍵を開けて、勢いよく生徒会室から出た。 わたしは思いっきり走って、教室まで戻った。 会長が生徒会室で、わたしのペンケースを持っていることなんて気づかずに。