「はぁ~」

ため息をひとつ。

栞は仕事に戻ったので、今はオフィスに一人。

これからどうしたらいいか正直判らない。

病院でも栞と付き合っている事を堂々としたい。

でも付き合っている事がバレたら、どちらかが別の病院にとばされる。

この場合、とばされるのは僕だ。

僕は付き合っている事を堂々と出来るなら、それでも構わない。

でも今はこの病院に居なくてはならない。

僕好みの美しい女性が勤務する病院は他に無いだろうから。

これからどうするべきか、いくら悩んでも答えは出ない。

こんな時は癒しを求め、熱帯魚たちに餌でもあげるか。

大きな水槽の前に立つ。

誰が掃除をしてくれているのかは知らないが、いつも手入れが行き届いていて今日も綺麗だった。

餌の入った円柱型の容器を取る。