受話器が戻ったのを確認して栞がオフィスに入ってきた。 「どうだった?」 栞は僕の手をそっと握る。 「意思は固かったよ・・・」 僕は首を横に振る。 「いい人だと思ったのに・・・急にどうしちゃったんだろう?」 「・・・わかんない」 僕は栞の手を握り返す。 大橋美鈴は何が不満で病院を飛び出したのだろう。 病院側がその答えを知るのは極めて難しい。 大橋美鈴の件で緊急会議が行われた。 その結果、彼女の意思を尊重する事になった。 一体何処へ行ったのだろう。