ドクンドクンと全身に血液を送り続けているポンプは弱々しく、早く人工心臓を取り付けなければ停まってしまう。

僕は必死に動き続ける心臓の大動脈部分にメスで穴を開ける。

同じく左心室にも穴を開ける。

そしてその穴に人工心臓に繋がる血流管を慎重に合体させる。

人工心臓を起動する。

手術室に緊張が走る。

・・・・・・ドクン・・・ドクンドクン・・・

人工心臓は作動した。

これで人工心臓は山野南の体の一部となり、しっかりと体内に血液を送り込んでいる。

1時45分の手術は成功した。