翌朝、隣には響がぐっすりと寝ていた。

どうして…響はなにも言ってくれないんだろう…

もっと、もっと、響のことが知りたい…


そっとベットから降りて、朝ごはんの準備や自分の身支度を済ませる。




時間になると響が起きてきた。

昨日のこと聞くべき?

聞きたい…でも…


「おはよう、茜」

「お、おはよう。」

普通だ…

あたしが作った朝ごはんをパクパクと食べてくれる

「昨日…どこいってたの?」

勝手に言葉が出てきた。

「どこって?会社行って、接待して帰って来た。」

接待…

「お前こそ、立石さんと飲みに行くって…」

響は途中で言葉を止めた。

「千鶴さんと千鶴さんの同期の人と飲みに行ってたの」

「そうなんだ。」

もしかして、あの時気づかれてた?

「中島さんって人に夜道は危ないからって送ってもらった」

「へぇー」

あたしはこんなに話してるのに…包み隠さず響に言ってるのに…



「どうして…何も話してくれないの?」

声が震える…

「平間さんと昨日いたんでしょ?」

「あれは社長と平間さんを説得させようと…」

中年の男の人は社長…

「でも、平間さんに腕を組まれそうに…」




あたしの心の中の何かが壊れて行く気がした…

響の声が耳に入らなかった…


「どうして!一人で全部やろうとするの!あたしも…」

「茜…」

「あたしに手伝えることないの!?」



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