7年ほど前の高校1年生の終わりごろ

あたしは知り合いの女の先輩に頼まれてバスケット部のマネージャーをしていた。

部員数はそこそこいて、マネージャーはあたしと1つ上の先輩。

部員の中にはもちろん響がいた。それからさぼり気味だけどバスケのうまい大雅。

響と大雅は対照的だけど親友らしい…



「俺、茜ちゃんのこと好きなんだよね。付き合ってくれる?」

寒い部室でボールを出したり部活の準備をしている時大雅に言われた。

大雅は学校一のモテ男で、女癖の悪い人だって噂だった…

そんな彼に告白をされて、心がドキッと鼓動を打った…

「いいよ。」

心のドキドキを好き=LOVEだと勘違いをして付き合った。



一緒に登下校して、部活にも一緒に行くようになった。

響は祝福をしてくれた…




2週間を過ぎると、大雅の様子が変わって来た。一緒に登下校をたまにしかしてくれなかったり、部活もさぼるようになってきた…

「響くん知ってる?」

相談する相手は彼の親友の響だった。

「女…新しい…」

怖い顔をして響が言った。

それって浮気…?

「もう別れた方がいい…あいつに好きって言っても相手してもらえないよ」

と響が静にあたしに教えてくれた。

でもあたしは思考停止になっていた…




翌日、大雅の教室に行くと女の子と数人に囲まれている…

見たくない…見たくない…

「茜?」

振り向くと登校してきた響くんが不思議そうに立っている。

「おはよう…響くん」




「茜じゃん!こっちこいよ」

あたしに気づいた大雅があたしを呼ぶ。周りの女の子たちが怖くて恐る恐る近づく…

「大雅、この子誰?」

「今の1番目の彼女だよ」

1番目の彼女…他にもいるの…?



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