自分の部署に戻るまで何人かの女の人にこそこそと何かを言われた。


こんなにひどいの?ただ響と歩いてただけなのに?


「先輩!」

振り返ると平間さんとおそらく彼女の友達数人が立っていた。

「どうかした?」

「先輩って川口さんの彼女だったんですね。そうなら早く教えてくださいよ。」

平間さんは笑って言ってるけど、あたしから見たら目が全然笑っていなかった。

「ご、誤解だよ。あたしは川口の彼女じゃない。ただの同僚としか見てないから。」

ズキっと心が痛くなった気がした。

「そうなんですか?なら、あたし諦めません!」

諦めないって響のことだよね?

「頑張ってね!」

そう言って、その場を離れた。



なんでだろう…心がズキっとしたの…



あいつは友達として仲間として好き…恋とかの好きではないはずなのに…
心が痛くなったのはなんでだろう…





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