週末が終わって、ちょっと憂鬱な平日が始まる。


平間さんにちゃんと断っとかないとな…

今日は珍しく一番乗りでオフィスに付いた。

まぁ、理由があるんだけど…

引き出しとかを開けて探し物をしていると


「茜!」

振り返ると響が出入り口で立っていた。

「おはよう。早いね」

「俺の部屋に忘れ物してた。」

響が手に持っていたのはあたしのスケジュール手帳。

「あっ!どこに行ったのかと…やっぱり響の部屋に忘れてたんだ」

「はい。忘れて帰るなよ」

そう言うと、さっさと響は帰って行った。それと入れ替わるように平間さんが入って来た。

「おはようございますぅ」

「おはよ!」





バックを置くとすぐにあたしの方に来た。

「今の川口さんですよね?」

あのかっこよさだったらすぐわかるか…

「そうよ。あっ、言いにくいんだけど紹介の話あれなかったことにしてもらえる?」

言い方ダメだったかな?

平間さんの顔がすっごく怖くなった…

「どうしてですか?」

「川口に話したんだけど、断られたの。ごめんね」

「それ本当ですか?」

そう聞かれたから、うんと頷いた。平間さんは落胆して自分の所へ戻ってしまった。


悪いことしたよね…もう一回響に言ってみようかな…



みんなが出社してくるピークの時間になると少しうるさくなり始めた。

「おはよう、茜ちゃん」

「おはようございます。」

今日の千鶴さんも綺麗だなぁ…

とか思っていると、千鶴さんがあたしの方に振り返った。

「茜ちゃんに聞きたいことがあるんだけど。」

「何ですか?」

いつにもまして真剣な顔をしている千鶴さん。




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