素直になれなくて




リレーって足が速い人が出るんだよね!?

私、カメみたいに足が遅いんだよ!?

無理だよ、絶対!!


「夏美ちゃん、久しぶりー」

名簿とにらめっこしていると、また懐かしい声から声を掛けられた。


「あ・・・」


「中学の卒業以来だね!元気だった?」

声を掛けてきたのは、同級生の女の子。

飛来 由唯(ひらい ゆい)

で、遼平くんが好きだった女の子。

「久しぶり・・・元気だったよ」

「夏美ちゃんもリレー出るんだよね?私も出るの!頑張ろうね!」

「あ・・・うん」

「あと、遼平も出るんだよね」

ドクン。

「え!?」

「名簿見てみなよ?リレーの順番が、・・・で私で夏美ちゃんで、アンカーの遼平」

名簿を見ると、本当にその通りだった。

自分の名前だけ見て、他の人たちなんか見てなかった。


どうしよう・・・


「大丈夫だよ。遼平は足速いし、遅くても巻き返してくれるよ


「あ・・・うん」


「じゃ、また後でね!気楽に頑張ろうね」

ヒラヒラと手を振り、由唯は人混みへと消えてしまった。


「・・・」

昔と変わらず、優しくていい子だな・・・
それに、前よりも綺麗になってた。
大人っぽいし・・・


それに比べて、私は・・・