素直になれなくて






ドクン。


「別にって言い方はー…」

ドクン。


「もう数年前の出来事だろ?あんま覚えてねぇし」

…やっぱりー…


「覚えてないって、そんな言い方・・・」
「稀田くん!」


稀田の腕を引っ張った。


私がいつまでも引きずっていただけなんだね。

「・・・遼平くん、もう一度だけちゃんと言わせて欲しいの」



これで終わりにするから、ちゃんと伝えたい。






真っ直ぐと遼平と向き合い、過去を断ちきるようにー・・・


「ありがとう」


心を込めて言った。