奈々と別れ、家に向かって歩いていた。


その時、聞き覚えのある声がした。




「だから何?返してほしいんなら返すよ。てか、もういらないし」



「はぁ~?物じゃないんだけど。返すとか言わないでくれる?」





女同士が争っている現場を目撃してしまった。しかも、その1人は雅だった。




「あんた、人の彼氏に手を出しといてただで済むとおもうなよ」

もう1人の女はものすごい顔で睨んでいた。




「ふっ」

雅は鼻で笑った。


「何、笑ってんのよっ」



「彼氏?元じゃなくて?もう、振られたんでしょ?」


雅が言うと、その女は言葉を詰まらせ、その場から去っていった。









俺は、呆気にとられながらその様子を見ていた。












「何、見てんの?このストーカー」