カランコロンと歩けば遠し、道草に吸い込まれるのが路地裏で、僕は右へ右へそれていく。

凄惨で殺伐としたこの道、嗚咽とゴミ袋、カラスと小便が一番似合うのがこの道だ!ヨタヨタのスーツを着こなす僕が胸を張って歩ける唯一の場所だ!

一升瓶を赤子を抱くように抱き締め、眠る男が一人、キョロキョロ及び腰の不審な男が一人、不自然な笑みを浮かべて向かいから歩いてくる
ケハケバしい女が一人。

混沌とした道は眠りから覚めるにはまだ早いらしい!