ばかばかばか、

そう言って脳内で頭をぶんぶん振る。すると小さなときめきはキラキラと消え去る。
さよなら、あたしの恋の欠片。

今ときめいた人はクラスの男子。頭髪検査に引っ掛かったからか黒髪に最近戻したらしい。茶色かった時代は知らない。興味なんか毛ほども無い。

勉強が非常に出来ない私は、この馬鹿校に居る。

一見頭良さげ、と言われるだけあって会話はまあまあ出来る。人見知りさえ無くなれば更に出来るだろう。どうも周りの人が全員私を馬鹿にしているようで苦しい。褒められる度に羞恥で死にたくなる。ほんとは馬鹿にしてるんでしょう?
そこまで脳内でコンマ一秒で再生されて、そして気付くと私の周り防御線が張られている。そうして私はまたひとり。

今みたいにたまにときめいても、自分に自信が無いからすぐに消す。要は諦める。どんどん否定する。向こうが私を好きになる可能性ごと壊して、大好きで大嫌いな一人を満喫する。