何があっても、空は青いから



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「陽毬!」

<べしっ>

 頭叩かれた。
誰だ、あたしの妄想の邪魔したの・・・ふっざけん・・・
とか思ってたら。

「あれ、先生じゃん。どしたの?」

目の前に、先生がいた。

「どしたの?じゃねーよ!
 今 は 何 の 時 間 で す か?」

 先生が、あたしの机を教科書でベシベシとたたく。
机がかわいそうジャマイカ。

「えーっと、確か
 一之瀬先生の数学の時間じゃありませんでしたっけ」

 あいまいなあたしの答えに、
“ソイツ”の顔は仏頂面。

「あん?なんだ、『確か』って
 俺の授業を寝て過ごそうっていうことか、お前」

 “ソイツ”イコール一之瀬の顔は、ますます曇っていく。
まっあたしは関係ないけどね..

「一之瀬の..一之瀬先生の授業はつまらなくて眠くなってしまうんですよ」

 あたしはそういって、また現実から逃げようと思い、目を瞑る。

「おまっ、教師の前でよく寝れるな、堂々と!すっげぇー・・・」

 もうめんどくさいから、あたしはそのまま現実逃避した。