凌の担任の先生の話と佐藤さんの要求。
そんなこと、あたしは誰にも言えなくて。
もちろん凌にも言えなくて、どうすることもできず、ただびくびくと毎日を過ごしていた。
学校で授業を聞いているときも。
文化祭の準備をしているときも。
もちろん、凌の腕にくるまれているときも。
話せば凌が遠くに言っちゃいそうで。
聞けば凌がいなくなっちゃいそうで。
だからと言って、あたしには凌を止める術もなく。
あたしにはどうすることもできなくて。
ただただ、何も聞かなかったフリをして、自分の気持ちにも蓋をして、ただただ毎日を過ごしていた。

