“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】

そんな中――…


にやにや顔をした綾香が、教室に入ってくるなり、


「あいつもなかなか可愛いとこあるじゃん?」


あたしの耳にそっとそっと耳打ちした。


「中間で2位だってさ、北村くん。
遥と付き合えて、浮かれてたのかねぇ?」


小躍りしそうな勢いで、きゃはっと両手を口にあて、


「いっつも冷静っていうか。
遥とあんなことになってたときでも1位を死守していた冷たい男がねぇ。
まったく、可愛いものよのぉ」


綾香はご満悦をいった感じで、本当に嬉しそうだったけど。


あたしには――…


凌と付き合いの長いあたしには、そんな風には思えなかった。