「凌っ! 文化祭の準備しよっ♪」 放課後も当たり前のようにオレにまとわりつく宏。 「あ―っ!! もしかして、凌。 帰ろうとしてんのか?」 オレのかばんに手をかけ、 「もう、サッカー部は休みなんだよ。 地区大会も、例年のごとく負けちゃったしさ」 しょんぼりしたかと思えば、ガシっとオレの腕をつかんで――… 「凌にも試着させてあげてよ」 オレをクラスの輪の中に導く。