だから――…


『これで、ひとまず、大丈夫だろ』


あの言葉は、遥に言うと言うよりは、自分への慰めに近くて。


『これで、ひとまず、大丈夫だろ』


そう言うことで、遥にとって自分が大事な人間だと思いたかった。


男からも、女からも、好奇の目からさえも、遥を守った。



オレの居場所は、ほかでもない。


ここに、ある。


そして――…


ここにしか、ないんだ。