満員電車からはき出される形で降りた、高校のある駅のホーム。 そこで、 「…え?」 これが本当に凌…? あたしは凌を目の前にして、自分の目と耳を疑った。 だって――… いつものことながら、人人人…でごった返す電車の車内。 そこからようやく抜け出して、 「あっつ!!」 凌は片手でぱたぱたと顔をあおぎながら、ホームのベンチにかばんを置いた。