“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】

「ふぅ…」


小さなため息をついた後は、


「なに?」


きちんと向き直り、真正面から美貴さんの瞳を捕らえる。


遥のことなら、あやふやにはできない。


美貴さんがオレに話したいくらいだから、重要なことなんだろう。


そう思って、美貴さんからの次の言葉を待つオレに落とされるのは――…


「――よろしくね」


首をかしげた美貴さんのそんな一言だけで。