征の家の玄関を出たところで、 「…りょ…う…」 遥はオレのシャツをきゅっと身体に巻きつけて、オレを見上げた。 その声は その身体は …痛々しいほど震えていて。 「ん。 もう、大丈夫」 そう言って遥に向かって伸ばした手を、オレは何も掴むことなく押し下げた。 本当は… 息もできないほど強く抱きしめて 遥の無事を確認したかったけど… 本当は… その細い身体が折れるくらい強く抱きしめて 遥がオレの腕の中に戻ったことを確認したかったけど…