でも…さ、涼…。


もしオレが、自分の気持ちってヤツを大事にして、遥に気持ち押し付けて、征から遥奪って…


そんなことをして…


本当にみんな幸せになれるのか?


そう考え…


なれるわけねぇだろ?


ベッドの上で起き上がり、無言で息を吐き出すと、


「凌、おまえはどうしたいんだよ?」


ベッドの横。


後ろ向きにもたれかかるように座った綾瀬涼からかけられる真剣な声。