“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】

疑問や愚痴ばかりが脳裏に浮かび、ぐるぐると頭の中を駆け巡っても…

でも…そのどれもが…

患者さんや面会者の人達が多数乗っている、この狭いエレベーター内では…

質問しづらいことばかりで。



いまさら何?


もう一度そう思ったあたしの頭の中に、花火の日、凌が言ったセリフがこだまする。


『遥、おまえは。
…んなこと、間違っても、征には言うなよ』


まさか、凌。


――それを確めにきたってわけ?

――あたしが長谷川くんに言わないように、釘をさしにきたってわけ?


それとも…。


“もうオレに付きまとうな”


そうとでも…言いに…きた…?