“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】

「ねぇ・・凌!
帰っちゃダメだよ。
もっとよく話し合って・・・」



廊下に出て、
オレが宏をずるずる引きずる形になっても、オレから手を放さず。



「ねぇ・・・凌!
今帰っちゃ・・・。
本当にまずいよっ!!」



これまでの宏とは、うってかわった態度を見せる。



「・・・っせぇよ。
宏。
おまえの思い通りになんか、なってたまるか。
おまえは、もっと、オレと征をバトらせたいだけ、だろ?」



宏を全力で突き飛ばしたとき、



「そんなの・・。
・・・冗談に・・・決まってるじゃん・・・」



宏のすすり泣きが、聞こえた。