曇リ硝子ノ記憶








「あははっ
 俺も、何なんだろうな」

後ろから男の人の声がした、


笑いながら、私に言う



背中合わせ


私は何故か泣く姿を

必死に隠すのと同時に

笑う。




「あははっ、
 他人に
 いきなり話しかけるって 勇気あるね、あんた(笑)」


「お前こそ、こんなとこで 叫ぶとか勇気あるな(笑) ちなみに他人にあんた呼ばわり、教育されてねーな!!あははははっ」



「あんた、馬鹿にしてるでしょ?」


少しいじける私に


「話しかけたの何でかわかるか?」


そう聞いてきた。


その男の人は
私の前に立つと


「秘密~」

そう言って口を人差し指

でふさいだ。