それから数年の月日が経った。
世界中に広がったクローンに変わり人造人間が自分達の意志で世界を動かしていた。
ニューヨークシティー 時間AM8:00
この時間帯は人造人間達が出勤する時間帯で以前人間達がしていた事を人造人間達がしている。
人造人間A「だろう?最近見なくなったよな。人間をさ。」
人造人間B「確かに。見なくなったよ。逆に懐かしくて見たくなってくるよな。」 そんな会話をサラリーマン風の背広を着た二人の人造人間達が話していた。
タッタッタッタ
ハァハァハァ
少年は走っていた。 後ろを時々振り向きながら。
両手にはガラスの瓶を持ちその中には牛乳が入っていた。
少年「やっと手に入れたんだ。母さんが飲みたがっていた牛乳を。絶対持って帰るんだ。」
少年は必死に走っていたので人造人間達に見つかった事を知らない。
サラリーマン風の人造人間達がそんな少年を見逃す訳は無かった。
人造人間A「おい!あれって人間だよな。ブレスレットしてないし。」
人造人間B「確かにしてないな。あれは人間だな。」
人造人間の視力は無限なので細かくても見えてしまう。
人造人間1体1体に体の何処かにブレスレットを付けていて、それがあるか無いかで人造人間か、人間かを判別している。 人造人間A「早速、ヒューマンハンターに電話だ。久々だよ人間を確保する所を見るのは。」
人造人間A「もしもし。HUTですか?人間の子供を発見しました。至急来て下さい。」HUTとはヒューマンハンターの略で、ヒューマンハンターとは人間を狩るだけに作られた組織である。HUT兵「了解しました。」
人造人間A「電話すれば直ぐ来るから。あの少年も逃げられないな。」
少年「もう少した。もう少しで。」
その時、後ろからキュイン~キュイン~とけたたましいサイレン音が鳴り響く。 真っ黒なトラックが走って来て少年の行く手を塞いだ。
トラックから真っ黒の制服を纏った人造人間達が降りて来て少年を取り囲む。
HUT兵「少年を確保する!打て~」
そう言うとピストルのような物の引き金を人造人間達が引くとネットが噴出し少年を包み込んだ。
少年「うわぁ~助けて~止めてよ僕は母さんに牛乳を届けたいだけなんだから。見逃してくれよ。」 HUT兵「どんな理由も聞かない。人間は狩るそれが我等の仕事だ。」