灯りが消されたあとも、私はなかなか眠れないでいた。

長旅で疲れすぎて、身体が興奮しているのだろうか?

朝早くから遠出し、相当疲れているのは確かだ。


でも、不思議と、眠気が襲ってくることはなかった。

ただ、それとは違った興奮が私の身体を占拠していた。


隣で眠る麻紀や淳さんが、私の恋の行方を心配しているのは分かってる。 


前の恋が終わりを告げたとき、二人にはずいぶんと心配をかけたから。 


あれから恋愛に対して、少し臆病になっている私に、素敵な恋人ができることを待ち望んでいることも知っている。 


そんな二人の気持ちが嬉しくて……。


素敵な彼氏ができたら一番に報告するつもり。 



素敵な彼氏、か……。 


ぼんやりと裕司くんの姿が目に浮かんだ。