しばらくすると――



「僕ね、空を眺めるのが好きなんだ」と、こちらに顔を向けた裕司くんがポツリと言った。 


――…へ?


という、なんとも間抜けな顔で彼の顔を見ると、柔らかい笑顔をこちらに向けた。


その瞳があまりにも優しくて、柄にもなく、胸がキュンと高鳴った。