一人、部屋へと戻った私は、ただただ、彼のいた部屋の温もりを感じていた。



つい、さっきまで


ここに何年も想い続けていた人がいたということを――… 



ひとり


ただ一人で


噛み締めていた……。








どれくらい時間が経っただろう。 


ピンクの携帯が、彼からのメールを報せた。