「ずっと会いたかった。もう会えないと思ってたから……。会えてよかった……」 


彼の腕の中で、ギュッと抱き締められたまま、耳元で囁くように言われた。



またしても、彼のドキドキが私の皮膚を通して、全身に伝わってくる。



心が琴線に触れるようで、胸が熱くなった。



油断したら涙が零れ落ちそうで、唇を噛み締め、必死に堪えた。



「私もだよ。会えて嬉しい。来てくれてありがとうね。」 



素直な気持ちを彼に伝えると、さらに抱き締める腕が強まり、彼の胸に身を預けた。




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