DESTINY〜君と出会えたキセキ〜

「気が付かなかった?」



「うん」 



窓ガラスに額を当て、夜景を食い入るように眺める私に、後ろから覆い被さるように裕司くんはガラスに手をついた。



照明の落とされた部屋だったが、入り口やバスルームの明かりが窓ガラスに反射され、ガラス越しに二人が映し出された。 



意味もなく、ドキドキした。


「めぐみさん……こっち向いて」 



静かな裕司くんの声に反応し、躊躇いがちにゆっくりと身体を向き直した――。